■桜と共に桜にまつわる言葉
寒い冬も終わり、桜が恋しい春の季節になって来ましたね。
この季節になると楽しみなのがお花見です。桜の語源は、「咲く」に複数を意味する「ら」を加えたものとされ、元来は花の密生する植物全体を指したもの
『古事記』に登場する、桜の霊でもある“木花咲耶姫(このはなさくやひめ)”の「さくや」が語源といくつかの説が有るみたいです。
そんなお花見はいつからあったのでしょう?
花見が盛んに行われるようになったのは江戸時代の元禄の頃からです。
花見には金持ちも貧乏人もそれぞれ集団を作り、飲んで食べて大騒ぎをして、女性たちは綺麗な服を準備し中には衣装比べをする人たちもいたようです。
また「茶番」と呼ばれる寸劇を演じるものたちもいたそうです。
江戸後期になると常磐津の師匠や寺子屋の先生が数百人から数千人という大勢の弟子をつれて花見をするという「師匠の花見」もよく行われ、江戸の花見というのは、普段厳しい束縛の日常から飛び出して羽を伸ばしリフレッシュする絶好の機会であったようです。
昔は「花」と詠まれれば「桜」を意味するほど特別な存在だったようです。
このことから日本には桜にまつわる美しい言葉がたくさんあります。
例えば・・・
桜が咲くころ→花時(はなどき)
満開の桜→花盛り 満開になって散る桜→零れ桜(こぼれざくら)
水面に散った花が流れていく様子→花筏(はないかだ)
花見の時に着る衣装→花衣(はなごろも)
桜を愛でている人→桜人
お花見に行って疲れてしまうこと→花疲れ
桜の花の白さであたりがぼんやり明るく見えること→花あかり
桜の花にかかる雨→桜雨
散り残った桜→残花
などなどたくさんありますね。
また、このような言葉を使って・・・
「花見客が多くて疲れるわ」を「たくさんの桜人で花疲れしたみたい」
「夜桜ってそこだけ明るいから気になるわね。ちょっと遠回りして見に行ってみない?」を「花あかりに誘われて、少し遠回りしてみませんか?」
など、桜言葉を入れるだけでとても綺麗な響きになりますね。
今年のお花見では「風流美人」を気取ってみてはどうでしょう!
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